ヘッドホンの音圧とアンプの出力
はじめに
Edge industrial design保有のリファレンスヘッドホン4台の感度を確認すると、○dB/mW、○dB/1Vrms、○dB/V、○dB/0.1Vと表記が全て違っていました。
分母に使われている単位が違うので比較が出来ないため換算表を作成しました。
グラフの見方
右斜め上に伸びて行くラインは、音圧とアンプ出力の関係を示します。見易くするために、感度75～110dB/mW 計8本の線を引きました。
点は、今回調べたヘッドホンのメーカーPR 感度を示します。
※ 取説及び元箱の記載値なので、メーカーwebサイトの値より確度が高いと思います。
日本では、1mW時の音圧レベルを基準にしているので、1mW時の音圧レベルに換算する方法を説明します。
HD650（黒丸）の例
- 黒丸を基準に斜目線と並行に線を引きます。
- 横軸1mWとの交点が1mW時の音圧レベルになります。97.8dB/mWになります。
ER4SRの最大入力を調べる
ER4SRは、最大出力音圧（Maximum Output 122dB SPL）は記載されているのですが、それが何mWなのか分かりませんので逆算します。
- ピンク色の丸を基準に斜目線と並行に線を引きます。
- 縦軸122dBとの交点が出力（mW）になります。55.8mWでした。
- メーカー保証値は音圧（dB）で定義されているので、計算上の出力 55.8 mWはあくまでも参考値と捉えてください。
V（電圧）をmW（出力）に換算する
ER4SRを例とした場合、必要な情報は下記の2行になります。
- Sensitivity (@1kHz) 98dB SPL at 0.1V
- Impedance 45Ω
計算
P = E*I = E*E/R より
出力= 0.1 x 0.1 ÷ 45 = 0.00022 (W) = 0.22(mW)
98dB/0.22mWに換算出来ました。
グラフの確認方法
出力2倍で+3dB、出力半分で -3dBのグラフになっていれば、正しいグラフと判断出来ます。