電解コンデンサ、タンタルコンデンサは極性が有り、+-間違って接続すると発熱し最悪は破裂します。
フィルムコンデンサ、セラミックコンデンサは+-どちらに接続しても構いません。そのため組付方向の管理は不要となります。しかし一部のフィルムコンデンサは、極性がはっきり判るものが存在します。
M-01は極性の判るフィルムコンデンサは、測定し向きを調べ組付方向を管理しています。
以下に具体的な作業内容を説明します。
コンデンサを指で摘まみ、ノイズレベル(AC電圧)を、測定します。
1mV以下の交流電圧が測定出来る計測器と、リードに触れないで接続出来るプローブが必要です(ワニ口クリップ、ICクリップ等)。
印字方向に対し、1文字目側に+、最後の文字側に-を接続した時、ノイズレベルは約0.065mVmean(1mVレンジ)でした。
測定 1の逆に接続した時のノイズレベルは、約0.24Vmean(1mVレンジ)でした。
M-01の場合、極性の判るフィルムコンデンサは入力と出力部のカップリングに使用しています。
もともと極性管理が不要な部品なのでどの向きに接続しなければならないといった決まりはありません。
M-01は、下記のパターンで実際に音を聴いて向きを決めました。
結果はM-01の場合、電圧の高い側にノイズ耐性の高いリードを接続する組み合わせが最も良い音質でした(CASE 1の黒クリップ側にIN/OUTジャックを接続する向き)。
この組み合わせは、コンデンサに対し信号の向きが入口側と出口側で逆になります。
DCアンプ等で、電圧差の無い設計の場合どうすれば良いかは今回のテストでは判りませんでした。
またコンデンサの銘柄を変えたら違う結果になる可能性も高いと思います。
フィルムコンデンサの向きを揃える効果ですが、M-01の場合は音色等の違いは感じられず、空間の再現性がわずかに良くなったと感じました。
差の絶対値は、ブラインドテストでは判らない程度の僅かなもの(向きを変えて数回試聴し、「しいて言えばこっちの方が・・・」レベルの差)でした。
フィルムコンデンサ同様、抵抗も組付方向管理を行っております。方向は、カラーコードの第一文字から許容差、印字の場合は一文字目から最終文字に向けて信号が流れる様に組み立てています。