ゲイン


はじめに

  ゲインとは、信号等の増幅率の事で利得とも言います。

単位は1倍以上はdB、1倍未満は -dBです(例:1倍 = 0dB、0.5倍 = -6dB)。

※同じdBでも出力や音圧等は 0.5倍 = -3dBなので、何に対するdBか気にしておく必要があります。

 

 オーディオで良く目にするゲインはアンプの表示だと思います。

この部分に付いて、少し詳しく説明します。

 

ヘッドホンアンプでの実例

 図はゲイン2倍と3倍のヘッドホンアンプの入出力特性を示します。

 

ゲイン2倍のアンプはCDプレーヤー等のLINE出力機種との接続を想定し設計しており、2Vrms入力時4Vrmsの出力が得られます。4Vrmsは、負荷16Ω時1,000mWです。

 

ゲイン3倍のアンプはウォークマン等との接続を想定し設計しており、1Vrms入力時3Vrmsの出力が得られます。3Vrmsは、負荷16Ω時562.5mWです。

 


このグラフの着目点

  1. ゲイン2倍のアンプを1Vrmsしか出力しないプレーヤーと接続して使う
  2. ゲイン3倍のアンプを2Vrms出力の機種と接続して使う

1.ゲイン2倍アンプの場合

 グラフより1Vrms入力時に出力は250mW(16Ω負荷)なので一見十分そうですが、負荷を300Ωに置き換えて計算すると出力2Vrms = 13.3mWになります。

高インピーダンスのヘッドホンは使用電圧が高いため、この様なケースではゲインが低いと望んだ出力が得られない場合があります。

こちらもご確認ください ▶ヘッドホンのインピーダンスとアンプの出力(電圧・電流) 

2.ゲイン3倍アンプの場合

 M-01のゲインは3倍強で入力レベル1Vrmsを想定した設計です。Raspberry Pi(2Vrms出力機種)で使用すると同じケースになります。

こちらのページ(リンク)をご確認ください。

 

結果を要約しますと、ボリューム位置が最大になる前から信号が歪み始め、それ以上は出力が得られなくなります。

 

補足

 普段自分がどの位の出力で曲を聴いているか分かると、アンプ選びが楽しくなります。

ぜひこちら(リンク)もご確認ください。

 


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