負荷(ダミーロード)の製作


負荷(ダミーロード)とは

 オーディオ計測の場合、ヘッドホン・イヤホンのインピーダンスと同じ値の抵抗です。

 

使い方は、出力端子の + ~ ー 間に抵抗を接続します。

抵抗は定格電力を超えない様にしなければなりません。実用最大出力の2倍位は必要です。※実用最大出力は歪率10%時の出力なので、実用でない最大出力はもっと大きいため。

 

 ヘッドホンアンプの場合出力が低いので、写真のような簡単なもので十分です。

 測定は、Rch.:赤丸~黒丸、Lch.:青丸~黒丸にテスターをあて交流電圧を測定します。

 写真は抵抗を2個つなぎ16Ωジャストに調整していますが、値の近い抵抗1本でも構いません(負荷の精度は測定の目的による)。



何Ωの負荷が必要か

 ヘッドホン出力の場合は、ご自身が興味のあるヘッドホンのインピーダンス付近にすれば良いと思います。

 DAP~アンプ間の測定の場合は、アンプの入力インピーダンス付近に合わせます(例:10kΩ)。


抵抗の値が違うと何が変わる?

  1. 出力電圧が変わる:
    アンプの出力インピーダンスと負荷抵抗の比分、出力電圧が変わります。
    出力インピーダンス600Ωのアンプと負荷600Ωの組み合わせの場合、出力電圧は半分になります。出力インピーダンス16Ωのアンプと負荷16Ωの組み合わせの場合も同じく出力電圧は半分です(音質とは直接関係ありません)。負荷を正しく設定しないと正しい測定をした事になりません。

  2. アンプ最大出力付近の特性が変わる:
     負荷が違うと出力波形のクリップ開始ポイントが変わるため、最大出力付近の特性が正確に測定出来ません。

以上より、ある程度正しい負荷を使わないと測定が無駄になります。※16Ω負荷に対して15Ωの抵抗、32Ω負荷に対して33Ωの抵抗の使用は、実用上大差無いと感じています。


注意点

 負荷を重くし過ぎる(低い値の抵抗を使用する)と電流が多く流れ、発熱によりアンプが破損する場合があります。

メーカー想定外の使い方は原則止めましょう。どうしても必要な場合は、アンプの温度と消費電流の監視は必須です。


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